バブルのころ その2
若い皆さまは、ご存知ないかもしれないが。
かつて「ふるさと創生資金」という政策を、国が行なったことがあって。
平たく言えば「全国の市町村に1億円ずつ配るから、何でも好きなことに遣えば?」というものだった。
バブル末期の頃、日本中がちょっとイカれていた。
だからこんな、イカれた政策も打ち出されのだろう。
遣う方も遣う方で、イカれていた。
いま振り返ってみるとドブに捨てるような遣い方を平気でしていたのだ、全国的に。
主な市町村がどんな遣い方をしたか、それを追跡調査したサイトがあって。
怒るというより、笑ってしまう。
1億をそっくりそのまま定期預金にして、結構な額の利子収入を得たところもあったらしいが。
そこが、一番有意義な遣い方をしたとも思える。
でも当時のノリは、そんなじゃなかったんだよね。
消費や投資こそ美徳、普通に預金して普通に利子収入を得るなんて愚かなことってムードが支配していた。
世の中全体が、狂ってたのだ。
だって1億全部で宝くじ買っちゃったところがあったって話にも、揶揄はされたけど厳しくは批判されなかったくらい(それは都市伝説で、実際にそういうことをしたところはなかったそうです)
。
配った方も「どうせもうすぐこのバブルは弾けるから、このあぶく銭で自分の名を後世に残そう」って思ったんだろう。
(たしか、竹下なんとかってソーリ大臣だった)
全国の市や町や村のドブをあのカネたちは漂い、そして腐っていったのだ。