いとこたち

いとこが全部で何人いるか、今朝数えたら20人ほどだった。
法事のときぐらいしか会えないひと、そういうときでさえ会わないひと。
こどものころの顔しか憶えてないひともいて、そうなるともう他人だ。

小3ぐらいのとき、お盆に母方のいとこが祖母んちに勢ぞろいした年があった。
うち男の子が5人いて、朝から晩までその5人で遊んだ。
野球、缶けり、スイカ、夕焼け。

夕方近くだったか、庭にあった大きなビワの木にみんなで登り。
そこで「ある人ばなし」大会ってのをやった。
『ある人が……』から始まる即興のショートストーリーを、互いに披露しあう。

こどもの創造力は果てしないから、その場でどんどんルールが出来上がってゆく。
オチでみんなを爆笑させられないと終われない、とか。
小学生だから、うんことかの下ネタで充分笑いが取れたんだけどね。

こどもの世界にだって、本当はツラいこともいっぱいあったはずだ。
でもこんなノー天気な思い出ばかり記憶に残っているのは、人間の防衛本能のなせるワザか。
ヘヴィなことは、どんどん忘れ去らないと生きていけないという。