5年生存率

去年の暮れの人間ドックをきっかけにガンとわかり、手術を受けたのが今年の2月。
早いもので、まもなく半年になろうというところまできました。
いまのところ転移や再発はなく、健やかな日々を過ごしています。

というか、手術する前から体調がすぐれなかった日は1日たりともなく。
いまだに自分がガンとは信じられないぐらい、自覚症状はまったくないのです。
執刀医の言によれば「自覚症状が出る前に発見できて幸運だった」ということになるのですが。

先日、本屋でガン関連の本を何冊か立ち読みしまして。
その中でもっとも心に残ったのが『最良のガン治療法は、ガンであることを忘れることだ』ってフレーズ。
だとしたら自分は理想的なくらい、ふだんは病気のことを忘れています。

思えば、去年の今ごろは毎晩ビールを飲み。
「俺の身体は、麦酒と煙草と珈琲で出来ている」なんて、うそぶいていたものですが。
その3つがなければ生きてゆかれない、とさえ思っていたのが。
禁酒、禁煙している!

あのころの自分が、タイムマシンに載って現れ。「そこまでしてお前は生きながらえたいのか」と問いかけてきたなら、迷わずこう答えよう。
「生きたい」

ガンを告知されたとき、5年生存率は20〜30%だと言われました。
ただ、これはあくまで数字上の話で。
自分がかかった胆管ガンの場合、もともとの患者数が少ないので。

仮に患者数が1人だったとしたら、その人が死ねば生存率はゼロになるわけですから。
数字のことはあまり気にする必要がないと、ネットにも書いてありました。
それでも、難治性のガンには違いないわけで。

とりあえずは1年、そこからまた1年というふうに目標をたて。
日々を大事に、生きていきたい。
そんでもって、もし5年生きられちゃったら。

いくら数字の話とはいえ、20〜30%に入るってのはかなりなことといえると思うので。
「持ってる人」に認定されても、いいんじゃないか。
だから宗教を立ち上げて、教祖になります。