オレンジロード

小学6年のときのこと。

自転車の前カゴいっぱいに蜜柑を積んで走っていたら転びかけ、ぜんぶ道路にぶちまけてしまった。

今と違って交通量も多くないから、車が来ることもなく。

蜜柑は道路いちめんに転がり、広がった。

いっしょに走っていた友人に手伝ってもらいながら、拾い集めた。

夕暮れの田舎道と、そこに広がる蜜柑色。

その光景が、この季節になるといつも思い浮かぶ。